質の高い投稿を増やすための工夫と、常に高い利用率を維持し続ける浸透策

株式会社リアルソフト

利用人数
43名
利用開始
2020年11月1日
事業
システム開発
社風
自由であり、一人ひとりが管理や責任感を持てている
URL
https://www.realsoft.co.jp/

ERPの導入コンサルティングを中心にシステム開発を事業として行うリアルソフト様。同社はUnipos導入から利用率が常に90%以上と高い数値を維持しており、社内のコミュニケーションが目に見えて活性化したといいます。

Uniposの導入と浸透をどのように成功させたのか、導入の目的や効果に加えて、その具体的な秘訣を同社の代表取締役・板崎 裕 様にお聞きしました。

課題と効果

課題
組織規模拡大によるコミュニケーションの希薄化
運用のポイント
  • 導入推進チームによる積極的な呼びかけ
  • 投稿をおくった回数を評価制度に組み込む
  • 行動指針をチームハッシュタグに
効果
  • 上司⇄部下の立場を超え感謝が飛び交い組織の絆が深まった
  • 現場の雰囲気が可視化されマネジメントにも好影響
  • 評価制度と連動させ感謝の輪が会社の文化として根付いた

目次

会社規模拡大によるコミュニケーションの希薄化を懸念

Unipos導入のきっかけとなった組織課題は何だったのでしょうか。

板崎:組織コミュニケーションの希薄化です。当社はERPの導入コンサルティングを主に行うシステム会社で、今、成長路線に入っています。将来的には社員数を100名規模まで拡大するつもりです。しかし、そうなると組織全体のコミュニケーションが不足するのではないかと懸念しました。また、社員増に伴って会社のフロアを2つに増やしたこともコミュニケーション面の課題を感じるようになった理由の1つです。フロアが違うとどうしてもコミュニケーションをとる機会が減ってしまいますから。

Uniposを導入する上での懸念点や苦労などはありましたか。

板崎:Uniposの担当者の方の導入コンサルティングに助けられた部分は大きかったと思います。たとえば、社員への説明用の資料テンプレートをいただいたり、導入チームをどう作っていけばいいかアドバイスをいただいたり、他社さんの参考になる事例を教えていただいたりと、非常に丁寧にサポートしていただきました。また、何よりもがんばってくれたのは、若手のメンバーとマネージャーで構成した導入チームです。彼らがUniposを盛り上げる施策を行ってくれたことでスムーズに定着できたと思います。

愛着を持ってもらうため、Uniposの名称は公募で決定

ーリアルソフト様の社内では、Uniposを「reaclap(リアクラップ)」という名称でお使いいただいています。reaclapとは、リアルソフト様の「リアル」と拍手を意味する「クラップ」を組み合わせた造語とのこと。名称については板崎様がいくつか案を出し、さらに社内から名称を公募して、最終的に投票で決めたといいます。

ー投票制にしたことで、社員の皆さんには「自分たちでつくった制度である」という意識が芽生え、自分ごと化する効果がありました。

社員が参考にしやすいメッセージを積極投稿

ー社員の方がUniposに初めて触れる場合、「感謝や称賛を送る」というコンセプトを聞いただけでは、どんなふうに投稿をすればいいのかわからず手が止まってしまうケースがあります。

ーそこで、リアルソフト様の導入推進チームの皆さんはお手本となる“模範投稿”を行ったといいます。実際にどんな投稿をすればいいのかが具体的に見えることで、現場の皆さんの投稿を後押しされました。

ーたとえばこちらの投稿では、「いつ」「どんなことに対しての感謝なのか」を具体的に記載しており、さらに内容を一言で表すようにハッシュタグも活用されています。投稿って何をしたらいいの?と悩んでいるユーザーのみなさまはこれを参考にすることができるので投稿のハードルが下がります。

ーこちらの投稿は文字数が比較的多い方ですが、お手本投稿の中には2~3行程度のものもあったといいます。何を目的に送るにしても、Uniposはコミュニケーションという手段の一つであるため、アウトプットのプレッシャーは障壁になってしまいます。あえて文字数が少ない~~模範~~お手本投稿も混ぜることで、社員の皆さんの投稿に対する心理的なハードルを下げる効果が期待できます。

投稿することに慣れてきたら使いこなしのステップへ

ー導入から2ヶ月がたった段階で、導入推進チームの皆さんはあらためてUniposの機能紹介をアナウンスされたそうです。

ーたとえば「Slackから残りポイントを確認する方法」や、「もらった投稿にリアクションをする方法」など、便利なTIPSを紹介することで、Uniposの活用促進につなげられました。

ーまた、Uniposの良かった投稿をまとめた「名投稿まとめ」についても紹介。お手本となる名投稿を目にすることで、投稿内容にも良い影響が出ました。

投稿にルールは設けず利用ハードル緩和

投稿についてのルールなどは作られましたか。

板崎:特にルールはありません。とにかく最初は投稿数を増やしたかったので、「ネガティブなこと以外は何でもOK」にしました。本当は他の人が見たときに状況が伝わるように、ある程度長文の投稿が望ましいのかもしれませんが、最初からそれを求めると投稿しにくくなると思いました。ですから、「今日はおつかれさま」だけでもOKとしました。導入チームが最初にお手本となる投稿をしてくれたのですが、それも2~3行くらいと、それほど長過ぎなかったのも良かったと思います。皆が真似して投稿してくれて、どんどん盛り上がっていきました。

投稿が得意でないメンバーは、拍手などやりやすいスタイルで利用

これら施策の効果もあってか、導入から現在に至るまで非常に高い利用率を維持されていますね。

板崎:そうですね。90%以上を維持しています。もちろん、なかには投稿が少なめのメンバーもいます。でも、そうしたメンバーも他の人の投稿に拍手を送るなど、自分なりのやり方で参加してくれています。ポイントの消化率もかなり良いですね。1週間で使える400ポイントは皆、しっかりと使い切ってくれています。

ハッシュタグで投稿のきっかけ作りや後押しに

ハッシュタグも社内の雰囲気を掴む役割を果たしているようですね。

板崎:リアルソフトでは「RSI way SPiRIT」という行動指針を定めており、そのフレーズをチームハッシュタグ化しています。Uniposではこの指針を体現する行動をとった人を称賛するときに使っています。これ以外にも「#よォーこそ」というチームハッシュタグもあります。この「#よォーこそ」は新入社員が入ってきたときや、プロジェクトに新メンバーが入ったときなどに使われているようですね。それ以外にも社員は自由にハッシュタグをつけて楽しんでくれているようです。

いくつか投稿を紹介します。

▲開発されたツールの素晴らしい点の称賛と今後への活用を激励する投稿です。具体的な称賛ポイントの記載が、もらった側も嬉しいです。
▲新しくプロジェクトにJoinされた方への挨拶投稿です。カジュアルな「#よォーこそ」のハッシュタグが使いやすさを後押し。

後輩社員の方から先輩社員の方へのUniposで「#後輩アピ」なんて照れ隠しのようなハッシュタグが良いですね。お二人の良い関係が見えるようです。

板崎:まさに、それがUniposの効果の1つだと感じています。一見すると大変そうなプロジェクトであっても、チームメンバーがうまくいっていれば安心できます。Uniposを見ることで、そういったチームの雰囲気がつかめるのです。逆にUniposが目に見えて減ってきたチームがあったら気にかけてみたりと、マネジメント面でもUniposは役立っていると感じています。

▲コロナ禍やリモートワークの普及によりこのような投稿が増えたそうです。出社が常識だった頃には当たり前だった、さりげない気遣いの大切さを改めて実感できる投稿です。#よォーこそ」のハッシュタグが使いやすさを後押し。

Unipos導入以前はそういった現場の雰囲気はつかみにくかったのでしょうか。

板崎:そうですね。やはり経営層へ上がってくる情報は限られます。報告があるのは主に問題が起きたときで、普段の現場の雰囲気まではなかなか上がってこないものです。Uniposを導入してからポジティブな情報が見えるようになったので、個人的にもすごく嬉しいんですよ。投稿が増える毎週金曜日にはいつもUniposを見て笑顔になっています。私が一番Uniposを楽しんでいるかもしれませんね(笑)。

ポイントランキングで利用低下を防ぐ

ーリアルソフト様では、Uniposをたくさん獲得した社員のランキングを作成し、定期的に発信する試みを行っています。仮にUniposから少し離れてしまったり、つい忘れてしまっていた社員がいても、こうしてUniposに関する情報を目にすることで再び使ってみようというきっかけがあれば利用につながります。

板崎:導入チームのリーダーが取り組んでくれた施策の一つが、毎週の獲得ポイントのランキングです。「1位は○○さんでした!」や「2位は○○さんでした!」のように、獲得ポイントランキングをSlackで共有してくれました。また、金曜日には「もうすぐポイントがリセットされるので使ってください」、月曜日には「新しくポイントが付与されたので送りましょう」のようにメッセージを投げかけてくれていました。常にUniposのことを皆が意識してくれるように工夫してくれたのは大きかったですね。

ーまた、この他にも金曜日には「ポイントがリセットされるので送りましょう」や、月曜日には「ポイントがリセットされました」といったメッセージを発信。少しでもUniposを意識してもらえるような取り組みを行っているそうです。

ーこうした様々な浸透策を実施したことで、リアルソフト様のUnipos利用率は現在も90%以上と非常に高い数値を維持されています。投稿の平均文字数もだんだんと増加しているとのことで、より投稿内容が具体的になってきているそうです。

投稿数を評価制度に組み込むことで利用を促進

強制感もなく、形骸化もしない組み込み方がポイント

利用率を高く保つために実施された施策などはありますか。

板崎:とにかく皆に活用してほしかったので、Uniposの投稿数を評価制度に組み込みました。もらったポイントは1ポイント2円としてボーナスにのせて支給するので、評価の基準は投稿をおくった回数としました。

評価に組み込んだというと、「社員は評価のために仕方なくUniposを使ってくれているのでは」と思われるかもしれませんね。しかし、Uniposの評価は「週に1回以上Uniposを送ること」で、それさえ満たせば評価は最大にしています。にも関わらず社員は皆、週に1回どころか、毎週ポイントをしっかりと使い切るくらいUniposを活用してくれているので、評価につながるから仕方なく使っているというわけではないと思います。嬉しいことですね。

今後は評価面での基準をもう少し上げることで、さらにUniposの活用を促進していきたいと考えています。

ポジティブレポートで更なる交流

印象に残っている投稿はありますか?

板崎:たくさんありますが、たとえばポジティブレポート*で、とある人の名前がトレンドになったことがありました。実はそのトレンド入りした人は当社の社員ではなく外部のパートナーさんなんです。ただ、多くの社員がその人に感謝しており、「○○さんの分のポイントです!」というような形でUniposを送ることでトレンド入りしたんです。そのことが結果的に、その外部パートナーさん へ感謝を伝えるきっかけになりました。

※ポジティブレポート・・・Uniposの利用傾向をまとめたレポート。 ページはこちら
※Uniposの管理画面に遷移します。ログインした状態でご利用ください。
※アナリティクス閲覧権限をお持ちのアカウントがアクセス・ダウンロードできます。
※下記画像はサンプルです。

感謝の輪がどんどん広がっていく、とても素敵なエピソードです。

板崎:他にも上司から部下へ、部下から上司へ、または同僚同士など、様々な関係性の中でUniposが飛び交っていて、当初の導入目的はしっかりと果たせたと思っています。

リモートワークx組織拡大における活用と効果について

現在はコロナ禍で多くの企業の働き方が変化しています。その中でUniposがお役に立てている点はあるでしょうか。

板崎:緊急事態宣言中はフルリモートを採用し、緊急事態宣言が明けたあとも密を避けるため半分の社員はリモート勤務としています。そうなると、コミュニケーションの中心はやはりSlackになります。Slackで業務上のやりとりを行い、それに対する感謝をUniposで送るという良い流れが生まれているように思いますね。

あらためてUniposを導入した感想をお願いします。

板崎:会社が成長路線に入り、社員数がどんどん増える中でコミュニケーションの希薄化という問題は避けられません。そう感じていたからこそ先手を打ってUniposを導入したわけですが、非常に良い成果が得られて満足しています。最近では投稿の平均文字数も増えてきて、より投稿の内容も具体的になっています。今後はさらに具体的な投稿が増えるような施策を実施して、感謝の内容を全社に伝わりやすくしていきたいと思います。

ありがとうございました。