ポイントUPキャンペーンなどを活用し自然体で楽しみながらコミュニケーションを増進

医療法人社団 新潮会

利用人数
110名
利用開始
2019年8月
平均年齢
30代前半
事業
医療
特徴
6つの診療科が1つになった医療機関として2019年に開院
社風
もともとポジティブなコミュニケーションが盛んな組織風土
URL
https://adachikeiyu.com/

足立区五反野で、整形外科のクリニックとリハビリテーション病院が一体となった医療機関を運営する医療法人社団 新潮会。もともとコミュニケーションが盛んな組織風土だったという新潮会ですが、さらに交流を増やし組織を活性化するためにUniposを導入。利用を強制せずに自発的な利用を促すなどの、効果的にUniposが利用されるようになったコツを、新潮会理事長 北城 雅照 様、リハビリテーション部 部長 中澤 拓也 様、リハビリテーション部 理学療法士 竹内 雄登 様、医療事務 小島 日菜子 様に伺いました。

課題と効果

課題
もともと組織として持っていたポジティブな風土をさらに伸ばしたかった
運用のポイント
  • 立場や部署を超えた積極的な交流でコミュニケーションを促進
  • 利用を強制せず、表彰やキャンペーンなどを実施して自発的な利用を促す
効果
  • これまで見えなかった“縁の下の力持ち”的な職員の貢献が周知された
  • コミュニケーションがさらに盛んになり、職員のモチベーションアップにも有効
  • 新入職員の活躍がいち早く院内に伝わる
  • 採用説明会でUniposによる社内活性施策に興味を持ってくれる人が増えた

目次

職場の雰囲気が伝わってくる和やかなムードで取材スタート

最初に自己紹介をお願いします。

北城:理事長の北城です! ……あと、何を言えばいいかな。えー、チャーハンが好きです!

一同:(笑)

小島:医療事務の小島と申します。お米が好きです(笑)。

竹内:そういう流れですか?(笑) リハビリテーション部の竹内です。カレーライスが好きです!

中澤:中澤です。リハビリテーション部の部長を務めています。わかめご飯が好きです(笑)。プライベートでは二児の父をしております。

最初に自己紹介をお願いします。みなさん、ありがとうございます(笑)。皆様、お米がお好きなのですね。今の自己紹介を通して、新潮会様の職場の雰囲気のよさが伝わってきました。

新体制でのスタート、コミュニケーション活性化を目的にUniposを導入

さて、ではいろいろとお聞きできればと思います。そもそも、Uniposを導入したきっかけは何だったのでしょうか。

北城:新潮会は80年間、足立区五反野で医療を提供してきた太田産院を前身とする医療法人社団です。2019年、医療法人社団新潮会太田病院は、足立慶友整形外科及び足立慶友リハビリテーション病院に生まれ変わりました。ここにいる3名は、その新体制における第一期メンバーです。

新たに開院するにあたり、メンバー間のコミュニケーションがより活発になる施策を始めたいと考え、Uniposを導入しました。現在、約110名のメンバーでUniposを活用しています。

スタッフの皆様の普段のコミュニケーションはどのような状況なのでしょうか。

中澤:部門ごとにコミュニケーションの強弱はありますが、とはいえまったく関わらない部署というのはないですね。院内での交流は比較的活発だと思います。

北城:もともとポジティブなやりとりができる組織風土はありました。ですからUniposについては、コミュニケーションに課題があったから導入したというわけではなく、さらに交流が盛んになってほしくて導入した、ということですね。当院が目指しているのは「また行きたくなる楽しい病院」です。そのためには、まずスタッフ自身が楽しく働けている職場でないといけませんから。

業務連絡用のチャットと感謝称賛は分けるべき

Unipos以外に実施されたコミュニケーション施策はありますか。

北城:コミュニケーション施策というわけではないですが、院内の業務連絡用ツールとしてはChatworkを使用しています。ただ、ChatworkでUniposのように感謝を送り合うという発想はありませんでした。Chatworkはあくまで業務連絡をおこなうツールという位置づけなので、業務連絡にまざって感謝や称賛といったメッセージを送り合うのは違和感があったのです。

また、デジタルツールではありませんが、スタッフ間のコミュニケーション活性を狙って、「延べ来院患者数15,000人を達成したら、47都道府県の名産品をスタッフに配ろう」というキャンペーンを実施したりもしました。

▲延べ来院患者数15,000人達成で、47都道府県の名産品を配るキャンペーンは見事に達成できたそう

本導入前にラフな投稿でハードルを下げた結果、最初からタイムラインが賑わった

Uniposの導入はどのように進めていったのでしょうか。

北城:導入については、Uniposの担当者の方からいただいたアドバイスに沿って進めていきました。具体的には、まず導入推進チームをつくり、ほかのメンバーに先駆けて活用を始めました。導入推進チームが先にラフな投稿をしておくことで、その他のメンバーも入れて本格導入した際、すでにタイムラインに投稿が存在した状態から始められます。その方が投稿のハードルが下がると考えました。

本格導入からは、各部署から選出したメンバーによる現場浸透チームをつくり、積極的なUniposの投稿や呼びかけをおこなっていきました。

現場浸透チームの皆さんはどのようにして選ばれたのでしょう。

北城:各部署の部長にお願いして、コミュニケーション能力が高く、「この人ならUniposを積極的に使って周りに広めてくれそう」というメンバーを選んでもらいました。もともと当院にはSNSを運用するためのチームがあったので、そのチームとUinposの現場浸透チームを1つにして浸透を進めていきました。

採用説明会でもUniposが興味を持ってもらうきっかけに

Uniposに対して現場の皆さんはどんな印象を持ちましたか。

中澤:Uniposのコンセプトである「投稿を送り合うことで評価しあえる」という点が、とても素敵なことだと感じました。

竹内:私はUniposを社内SNSとして捉えて、コンセプトが面白いなと思いましたね。

小島:私は入職前の説明会のときにUniposについての説明を受けました。最初に聞いたときは、一般的な病院のイメージとは違う意外な施策だという印象を受けましたが、むしろそういうところが楽しそうな職場だなと思って入職しました。

中澤:小島のように、採用説明会でUniposについての説明を受けて、面白そうだなと思ってくれる人も多いんですよ。当院に興味を持ってくれる1つのきっかけになっているのかなと思います。

北城:Uniposの導入に関しては、ここにいる3名と同様、ほかのメンバーからも特に反対意見などはありませんでした。そもそもUniposの使用を強制したわけではないので、使いたくなければ使わなければいいだけですしね。

また、スタッフの平均年齢は30代前半と若く、SNS慣れしています。ですから、使い方に困るようなこともなかったようです。Uniposのわかりやすいインターフェースはすばらしいと思います。

「拍手をした数が多い人」を表彰することで能動的な利用を促進

Uniposの導入にあたり、不安や懸念はありましたか。

北城:特にはなかったです。もちろん、ワークしないという可能性も考えました。でも、もしそうだったら、そのときやめればいいだけですから。実際、導入してみると、Uniposを使わないスタッフも一定数はいました。そういったスタッフに対しては、導入推進チームから積極的にポイントを送るようにして、使ってもらえるように働きかけました。とはいえ、無理強いはしていません。使わない人がいても構わないと思っています。自然体で使うのが一番です。幸い、Uinposの利用率も大きく下がることはなく現在に至っています。

Uniposの利用を促進するための施策などは実施されましたか。

北城:コロナ禍になってからは実施できていないのですが、忘年会で表彰をおこないました。表彰対象は、Uniposの「名投稿」や、拍手が集まった投稿、もらったポイントが多い人、拍手をした数が多い人など、いくつかの項目でピックアップしました。中でも「拍手をした数が多い人」をピックアップしたのは、Uniposを盛り上げてくれている人を称賛したいと思ったからです。

期間限定のポイントキャンペーンでUnipos活用を盛り上げ

北城:ほかには、期間限定でポイントレートを上げて「ポイント1.5倍キャンペーン」を実施し、投稿や拍手を促したりもしましたね。こうしたキャンペーンを行うと、スタッフも盛り上がって、Uniposの投稿が増えるんです。

感謝や称賛=Uniposというイメージが浸透・定着

その結果、高いUnipos利用率を維持されています。

北城:今では普段の会話の中にもUniposの名前が自然に出てくるんですよ。「Unipos送っといて~」なんて冗談めかして話したり。それくらい、“感謝や称賛=Unipos”というイメージが浸透 してきています。最初の頃は利用状況を気にしてアナリティクスをチェックしていたのですが、今はもう安定運用できているので、アナリティクスを見ることも少なくなってきましたね。

上司から送られたUniposでモチベーションが高まった

皆様の印象に残っている投稿について教えてください。

小島:私は北城先生からいただいた投稿が印象に残っています。開院当時、本当に記憶が飛ぶくらい忙しくて、モチベーションが下がっていたんです。ちょうどそんなとき、北城先生から「抜群の対応力に脱帽です!」という投稿をいただいて。今思うとそんなに完璧にできていたわけじゃなかったと思いますけど、そんなふうに褒めていただけてすごく嬉しかったし、モチベーションも上がりました。

もう1つは、普段から部長がくれる投稿です。忙しいときには特に、「いつも頼りにしてます」という内容の投稿を送っていただけるのが励みになっています。

ほかにもたくさんの互いを認め合う投稿が

小島:ほかにも様々な場面でお互いを認め合うUniposが投稿されています。実際に送られた投稿をご紹介します。

▲マネージャーから部下へのUnipos
▲マネージャーから部下へのUniposだけでなく、部下からマネージャーへのUniposも頻繁に送られ、相互のコミュニケーションが活性化しています

「連絡先を交換してなくても」退職者から感謝のメッセージが届けられる

竹内:私が心に残っているのは、退職される方から最後に「一緒に働けてよかった、ありがとう」という内容の投稿をいただいたことですね。こうして感謝をしたり、されたりできるのはUniposがあったからこそです。LINE等でも感謝はできますが、登録していない人には送れませんから。

マネージャーとしてもUniposは、スタッフの活躍を周囲に広める大事な拡声器

中澤様は管理職としてマネジメントをされる立場ですが、特にマネージャーとして意識されている使い方はありますか。

中澤:当院は若いスタッフが多く、経験が浅い中でも高度な業務をこなしています。その努力について、本人を褒めるだけでなく周囲にも伝わってほしいという思いで投稿しています。また、感謝という視点だけでなく“応援”という意味でUniposを送ることもありますね。

ほかのマネージャーの投稿を見ていても、しっかりとメンバーのことを把握してUniposを送っているなということがよくわかるんです。仕事が大変なときでも、がんばっていることがUniposを通じて見えるので、普段接する機会が少ない部署や人のことも理解できます。

ハッシュタグは自由につけてOK! SNS的な面白さが生まれ、スタッフ同士が盛り上がる

ハッシュタグの活用法について教えてください。

北城:当院の理念をチームハッシュタグ(管理者があらかじめ設定し、投稿時に一覧から選べるもの)にして投稿につけることにしています。また、ハッシュタグに関してはチームハッシュタグ以外にも自由につけていいことにしているので、スタッフは自由にハッシュタグをつけてフランクに楽しんでいるようです。SNSのハッシュタグと同じ感覚ですね。

▲太字のハッシュタグが管理者でデフォルト設定できる「チームハッシュタグ」。細字のハッシュタグは各スタッフが自由に作ったもの
▲ユーモアあるオリジナルのハッシュタグで楽しく利用できる
▲誕生日ともなるとユニークなハッシュタグをつけてUniposが飛び交う

コミュニケーションの促進に留まらず、組織状況を可視化する効果も

Uniposを導入した効果はいかがですか。

北城:利用率も高く、楽しく使ってくれている人が多いです。もともとUniposがなくてもコミュニケーションは活発な社風ではありますが、さらにUniposによる称賛が加わることで励まされますし、普段は見えない部署の様子が可視化されたりもするので、スタッフや院内のことが以前よりもよくわかるようになったと思います。単にコミュニケーション促進というだけではない「可視化」の効果を実感しています。

竹内:医療機関は専門性の高い人材の集まりです。様々なスタッフが関わり合いながら仕事をしていますが、中には“縁の下の力持ち”のように、活躍が周知されにくい人もいます。そうしたスタッフの活躍をタイムライン上に反映してくれるのはUniposならではの効果だと思いますね。

▲同期同士で励まし合うメッセージも

新入職員の活躍がUniposでいち早くオープンになるメリットも

中澤:新しいスタッフが入職したとき、その人にUniposが送られたりして、タイムラインがすごく賑わうんです。その様子を見ていると、入職された方が職場にどんな影響を与えているのかということが他部署にいてもよくわかります。これはUniposがあったからこその効果だと思います。

▲部署を越えた感謝や称賛も生まれる

Uniposの効果はプライスレス

Uniposの費用対効果についてどう思われますか。

北城:多くのスタッフが楽しく使ってくれて、コミュニケーションが促進され、組織が可視化されるUniposの効果は、まさに“プライスレス”だと感じています。経営者としてはUniposを導入したことにとても満足していますよ。

あとがき

今回の取材をお願いしたのはコロナ禍の時期で、医療機関は大変な時期でした。そんな中、ご対応いただいた皆様は笑顔にあふれており、取材もあたたかい雰囲気で進行しました。

皆様が楽しく言葉を交わしていらっしゃる光景からは、まさに北城先生がおっしゃった「もともとポジティブなコミュニケーションが盛んな組織風土である」ことが伝わってきました。

Uinposの運用で印象的だったのは、皆様が本当に自然体で使っていらっしゃること。細かくルールを決めて、利用の仕方に目を光らせるのではなく、「とにかく楽しいものだからやってみよう!」というリラックス感のある運用方針が、新潮会様の組織文化にぴったり合っていたのだと思います。

一方で、利用率が落ちそうな時期には、期間限定ポイントキャンペーンなどの盛り上げ施策で対応されるなど、「自然体」と「テコ入れ」のバランスが絶妙だと感じました。こうした運用のメリハリの付け方は、多くの導入企業様や医療機関様にとっても参考になることと思います。